ステージレポ★今井翼★Endless SHOCK★
帝国劇場 2006年3月11日(土)& 12日(日)
去年と比べて変わってるところについての言及が主になるので、
おさらいが必要な場合は去年のレポをどうぞ→。
とにかく、まずは!
ステージで翼くんが踊ってる、その状況に、涙が出てくる。
ああ~、踊ってる~(嬉泣)!!
いけない、芝居を、『SHOCK』を観なきゃ。
それが目的で来たのであって、翼くんの体の状態を確かめに来たわけじゃ…いや、やっぱりそれもあるな。
翼くんがひっこんで光一くんだけになっても、しばらく感極まってたり、何度もした。
「いいショーやってんだ、俺、こういうの、やりたいんだよ」って、
ぺたんこになってるシルクハットを叩くと形が戻ってキラキラが散る。
踊り出す翼くん、軽やかにステップ踏んでる、うれしい~。
ドキドキする。ずっと、ドキドキしてる。
翼くんがいるおかげで、わたしの心は忙しく働いてるんだ。
だけどやっぱり、本調子じゃない、な。
年末のソロコン追加公演の時感じたのと同じように、
出来ている、んだけど、
もっとあるはずのキレや冴えが、足りない、って思った。
それと、表情が終始厳しくって。
すごく緊張感あふれる表情。ずっと険しいの。
額の汗は脂汗?って思った。
もちろん役柄的に、ってこともあるけど、でもなんだかそれ以上に。
ラストとか、
笑顔とまではいかなくっても、もっとやわらかい表情になったっていい場面のはず。
楽しい場面でも、笑おうと意識して笑ってるような気がして。
光一くんはいろんなとこ、笑顔で踊ってたりしてるもーん。
ま、でもそういうのはダンスの面に限った話。
『SHOCK』での表現方法は、もちろんそれだけじゃないからね。
翼くんは今の自分で出来る限りの力を発揮してる。
劇中の翼くんの存在感は、とても頼もしいオーラを放ってた。
コウイチが安心して後を託すツバサ、として、ふさわしいたくましさ。
ものすごい説得力だった。
で、舞台全体としては、
前回とすごく変わってる、っていうのがまず第一。
去年の時点で、話に穴とかなく完成されてる感じなので、
細かいマイナーチェンジだけかと思ってた。
筋は同じなのに、前回にとらわれず、こんなふうに変えてしまえるんだ、って感心。
細かい修正の積み重ね、とも言えるけど、
前回ではバイトのシーンだったとこがブロードウェイめぐりのシーンになる
(石川直さんが2部のショーで参加する伏線も挿入される)、
シチュエーションまるごとの大きな変更部分がわりと始めの方だったので、
それで印象づけられたのかも。結構変えてるんだ~、って。
曲が一緒でも、歌詞が変わってたりもしたもんね。
逆にほぼそのままの台詞が少し続くと、
あ、ここは同じなんだ、ってそっちに違和感があるくらい、
細かい変更は随所随所にまんべんなく。
変更されてて良くなったと思う所、前の方がいいと思う所、両方あった。
総合で去年と今年とどっちがいいか、っていうと、
50/50かな。ワタクシの見解では。
わかりやすくしようとしてるんだな、って意図はとても明確に出てて、
なるほどこの方がいいね、、と思うところもあり、
さりげないままの方がわたしは好みだぞ、と思うところもいくつか。
ジャパネスクの前、ツバサが刀を手にするのが舞台の端から中央になってるとこ、
リカがコウイチにペンダントを渡しながら「ペンダント」って言葉で言うとこ、
ツバサが舞台に出られずセットの後ろで狼狽してる時、やけに目立つ紫のパーカー着てたり。
だって控えめにして、十分気付くよ。
そしてもしもそこで気付かなかったとしても、構わないとこじゃない?
「Show must go on」に加えて
「今立ちどまったら、そこで終わりが来てしまう」って言葉がキーになってるのは、
しっかり伝わってきたな。
ツバサの最後の言葉はこんな感じだったし。
「俺は俺のやり方で前に進んでるつもりだった。
でも、前に進むどころか自分がどこに向かっているのかさえ分からなくなってた。
立ちどまったらそこで終わりが来てしまう、お前の言ってたその意味がやっとわかった…」
カンパニーの皆の台詞の場所が、『夜の海』に移ってたのはよかったね。
結論にたどり着いたのを見届けて安心してコウイチ昇天、って順番だから。
「ツバサ、お前、オンに行って何がしたいんだ?」って台詞もドキッとしたな。
核心をついてるよ。
「俺は俺のやり方で進むんだよ」としか返せないツバサなのも。
それと、今回はツバサがリカに、リカがコウイチに、前回ほど突き放されていない。
リカはツバサが肩を抱いても嫌がるほどではなく、
ショーの場面でもそばにいる役回りだったり。(ショーの内容はストーリーに関連してるんでしょ?)
竜から庇ってたり、ジャングルの場面で二人一緒に布をかぶせられたり。
一方コウイチも、リカに抱きついて欲しがったり、まんざらでもなさそう。
リカはツバサを、コウイチはリカを、ある程度好きなんだけど、
でも一番に好きではないって感じ。
互いに認め合って同じカンパニーでやってるからには、そのほうが自然だよね。
うん、リアルだわ。
去年のツバサに対するリカの仕打ちったら、ヒドかったもん。
そのかわり、今回コウイチがリカからペンダントを渡してもらって「有難う」って微笑みかける時、
ええっコウイチも脈アリじゃん!って、ツバサのこと考えて胸が痛んだ。
2部の告白シーンでツバサ自身も言ってた。
「好きな人に振り向いてもらえないつらさはよく知ってる!」って。
ああ、突き刺さる。
「そんな姿、いつまでも見てるのは、たまんねーんだよ!」
うわ、こんなん言われたら、惚れるね。リカだってツバサに惚れるでしょ!
多分この後ツバサとリカはくっつくんだろうな、って思った。
コウイチの最後のショーが終わった後の、後日談として。
最後の曲で、歩き出す時、目を見交わしていたし。
前回のリカでは予想でさえありえないことだったけど。
『リチャードⅢ世』で
「あなたから立派な夫を奪ったのは、もっと立派な夫を与えるためだった!」って台詞が加わっていたのも、暗示だな。
アンは結局リチャードⅢ世に篭絡されるんだから。
そんな先のことは深読みだったとしても、この台詞でツバサのリカへの恋慕が表せてる。
コウイチからツバサへの厳しさも緩和されてた気がする。
物言いがやわらかになってた。
断定で言ってたのが、「~なんじゃないかな」って言い回しに変わってたり。
迷いなんてなく、ひたすら正しいコウイチから、
迷いも持ってる少し人間くさいコウイチになってた。
前回、コウイチ人間出来過ぎ、と驚く唐突さで
自分が死んでいることを受け入れていたけど、
今回は「逃げてばかりじゃダメなの!」っていうツバサへのリカの説得が
コウイチにも現実を受け入れさせたっていう、より納得いく流れ。
ここのリカの泣きの演技、熱演だった。すごくよかった。
ツバサがコウイチの手を取って、その冷たさに双方がはっとして離れて、
でももう一度ツバサがコウイチの手を取って
一緒にショーをやろう、って言う演出も、すごくいい。
「これが、今の俺が進むべき道なんだ…」
「なんでなんだよ!」ってツバサがすぐうずくまるんじゃなくて、
その前にコウイチをしばらく見る間があるのも、よかった。
だってそんな状況になったら、
「目の前にある姿が実体じゃないなんてウソだろ?」ってすごく見るはず。
さらに、さわって確かめようとするはず、って思うから。
でもここで、逆にわかりづらくなってない?って思ったのが、
リカがコウイチを刺してから、
「あなたは病院で息を引き取ったの」って言うとこ。
その台詞を言った後で刺すなら、
コウイチが実体でないことの証明を見せるためにそうした、ってわかるけど、
逆だと「えっ、なんで刺すの?どうなったの?」って疑問にされる時間がある。
同じく、前の方がわかりやすいのに、って思ったのは、
これは本物の刀だぞ、ってことを示すために柱を切る動作がなくなってたこと。
是非あった方がいい画だと思うんだけどな。
鎧姿の翼くんの登場が、ステージの奥からだったのも、残念だった。
後ろから強いライトで照らされて、これはこれで威風堂々たる演出なのだけど。
壁面の高い所に出てきてステージへ飛び降りてたところ、
わたしすごく好きだったから。
でもこれは脚への負担のこともあるかもしれない。
でもこの合戦の始まるシーンでは、何にも勝る”ヤラレた!”ってことがあったのだ。
ツバサの登場に続きコウイチが登場するわけだけど、そこで。
ツバサが客席後方へ目をやり、そこに見つけたコウイチへ向けて弓を引く。
翼に弓!
きた!よくぞ持ち出してきてくれた!翼に弓(笑)!!
「翼に弓」って、なんかもう、ことわざみたいだ。
意味はえ~と、不得意であるがゆえに、かえってトレードマークになるもののたとえ(笑)。
殺陣も、人の動き、舞台装置の動きともにまるきり組み立てなおされてた。
すごく激しくなってて、勢いを増してる。
去年の倍以上動いてそうだ。
ずっとたくさん斬ってるでしょ、翼くん。
鎧も黒光りしてる感じの重厚な色合いになってた。
それと、裾にふくらみのある、ゆったりしたボトムになってたね。
殺陣の間で、舞台の上に光一くんと翼くんだけの時もあった。いいね、鮮烈。
でもその時のツバサの負けっぷりときたらさんざんなんだけど。
でも形勢逆転して、コウイチを足蹴にするツバサ、すてき――!!
翼くんの乱暴な振舞い、ぞくぞくするよ。
光一くんと翼くんをツートップで押し出してる感触は、
舞台全体においても強くなってたなあ。
ブロードウェーに繰り出してる場面でも、
おっ、ここでも二人のダンスバトルだ、ってところがあって、
身を低くした翼くんの上に光一くんが脚を通していたり、
床に倒した光一くんの上に翼くんがかぶさるように手を付いて脚を上げたり。
こんな絡みを見られるのが、共演の醍醐味だよね~。
で、ジャングルの後のダンスで、ソロライブの時のような印象の翼くん。(『2nd Face』を彷彿)
ありがとう、翼くんのこの感じを際立たせるダンスを入れてくれて!
ジャングルのシーンでもツバサがコウイチと入れ替わりで出たり消えたり。
ま、ここはリカもだけど。
コウイチくんがマスクをやってるとこでもツバサは同時進行で竜退治してるし。
そこは詰め込みすぎ、って感じだったけど。
ラダーフライングの時に翼くんもフライングするのも、
なしでいいような気が…。
空中で光一くんがハシゴからハシゴへ渡って、
ハシゴにはそこに取り付いてるパフォーマーがいて、
さらに翼くんがぐるんぐるん回ってると、
あのね、どこにも集中できない。
とか11日に観て思ってたら、
12日にはここで翼くんが出てこなくて、それはそれで気になるでしょーが。
どうやら脚のせい、だよね?
この日確かに、脚を庇ってるように見受けられたり、
袖に下がる時の走り方がつらそうに見えた時もあった。
こちらの気の持ちようかとも思ったけど、やっぱりそうじゃないんだ。
無理をして途中で再度降板なんてことにならないでね、ってことは
3月出演の決定を聞いた時から祈ってる。
でもそのすぐ後の、竜退治につながるシーンの立ち回りではもちろんしっかり動いていて、
大丈夫だ、って思ったけど、うん。
でもやっぱりちょっと、また心配抱えて帰っちゃう…。
きっと明日も、舞台に立つんだろうな、翼くん。


